お化け屋敷、怪談、肝試し、ホラー映画…などなど、夏といえば怖い話がつきもの。そこで今回は夜中に聴くと怖いホラーなヴィジュアル系ソングを集めてみました。この手の曲は掘り下げればたくさん出てくるのですが、見事にコテ系バンドのオンパレードとなってしまいました。その中でも今回は比較的メジャーどころで選んでみました。
【AvelCain】
片思い(2015年)
正統派名古屋系コテ盤として徐々に頭角を現し始めたAvelCain。リリース毎に公開されるJホラームービー調の短編SPOT映像は一見の価値ありです。持ち歌のほとんどが和風ホラーを題材とした楽曲となっていますが、奏でるサウンドはアップテンポで疾走感あふれる低音の効いたロックサウンドとなっています。⇒MV
【己龍】
朱花艶閃(2012年)
Gargoyle、陰陽座、Kagrra,に代表される和風ヴィジュアルロックの新星・己龍。アッパーなサウンドの本楽曲は、曲のクオリティもさることながら、MVの完成度も高く、かなりアグレッシブな内容となっています。この他にも愛怨忌焔、九尾といった楽曲もホラーを感じさせる仕上がりとなっています。⇒MV
【R指定】
毒盛る(2011年)
福岡出身のR指定9thシングル曲。センセーショナルな内容のMVはどことなくDIR EN GREYの某楽曲を彷彿とさせる一面もありますが、特定のスタイルに収まることなく、ボップな曲からハードな曲まで変幻自在にパフォーマンスを繰り広げるバンドスタイルからは、未知の可能性を感じずにはいられません。⇒MV
【犬神サーカス団】
生霊(2010年)
ホラーと聞いて真っ先に思い浮かぶのが犬神サーカス団。寺山修司「田園に死す」の世界観を基調とした、学ラン+白塗りの前衛スタイルに、猟奇的でオカルト満載の歌詞はまさにホラー…と言いたいところですが、愛嬌のある犬神凶子(Vo)のルックスと人当たりのいいメンバーからは、安心感すら覚えます。⇒MV
【DIR EN GREY】
Agitated Screams of Maggots(2006年)
リリースを重ねる度にアグレッシブさを増していくDIR EN GREY。「Withering to death.」の全米リリースを経て発表された本作は、歌詞やサウンドも洋楽メタルコアに近いアプローチとなりました。全編アニメーションで作成されたMVは、悪趣味全開で実に悍ましい内容です。⇒MV
【La’Mule】
Sterilization ~自我境界~(1999年)
血をモチーフに取り入れたバンドは数多くあれど、それをコンセプトとして衣装や世界観に大々的に取り入れたのは彼らが唯一ではないでしょうか。攻撃的な内容の歌詞とMVは今の時代でも見応え十分です。四国出身というだけあって和ホラーも意識していた彼らは、先述の己龍にも影響の片鱗を伺えます。⇒MV
【Madeth gray’ll】
血染めの喜劇(1998年)
初期黒夢やLa;Sadie’sを彷彿とさせるMadeth gray’llは、いわゆる「コテビ」を象徴するバンドのひとつでした。凄惨な歌詞世界や2ビート・キメを多用した本楽曲はまさに彼ららしい1曲といえます。配布デモテープに収録されていたレア曲ですが、後に発売の1stフルアルバムにシークレットトラックとして収録されました。⇒視聴
【Dir en grey】
惨劇の夜(1997年)
初の映像作品「楓」に収録された初期の代表曲。歌詞の内容が過激なためCDには歌詞違いの「霧と繭」として収録されました。倒錯的な歌詞もさることながら、血糊、逆さ吊り、生肉喰い等、黒夢・Laputaといったかつての名古屋バンドの表現をさらに深化させたMVは、コテ系文化発祥の大きなファクターとなりました。⇒MV
【Merry Go Round】
桜の満開の木の下で(1996年)
90年代の名古屋を代表するバンドのひとつ、Merry Go Round。哀愁漂うメロディに独白のごとく歌い上げる猟奇的な歌詞はまさに戦慄。現在はhighfashionparalyzeで活動するヴォーカル・真(KAZUMA)の艶のある歌声は当時から健在で、後の名古屋バンドや密室系バンドにも多大な影響を与えました。⇒MV
【Deshabillz】
解放記念日(1994年)
白塗りメイクのジャケット写真がインパクト絶大な1stCD「神従者」に収録。極限状態の犯罪心理を、陰鬱ながらも疾走感のあるサウンドに乗せて歌い上げる独特の世界観が特徴的です。癖の強いSHUN(Vo)の歌声は好みが分かれるところですが、ハマる人は徹底的にのめり込む中毒性があります。⇒視聴