開催まで、いよいよ1ヶ月をきった<VISUAL JAPAN SUMMIT 2016>このフェスの大きな特徴はやはり、己龍、R指定、DIAURAといった、今をときめく新生ヴィジュアル系を筆頭に、A9、Angelo、Plastic Treeといった90年代〜ネオV系世代を代表する中堅バンド、さらにはLADIES ROOM、Gargoyleといったヴィジュアル系黎明期を支えた大御所バンドにいたるまで、あらゆる時代のバンドが一同に集結する点だろう。PART2となる今回は、第4弾で発表されたバンドを中心に解説です!
己龍
出典:http://visual-japan.com
来年で結成10年目を迎える和風バンド。そのバンド名、衣装、MVが示す通り、和風ホラーがコンセプトとなっている。中でもMVの完成度は圧巻で、コテ好きにはたまらない衝撃映像のオンパレードである。
90年代より受け継がれてきたコテ系の美学を継承しつつも、そのサウンドは現代的にアップデートされており、決して古臭さを感じるものではなく、むしろ新鮮さを覚える程だ。
▼MEMBER
Vocal:黒崎 眞弥
Guitar:酒井 参輝
Guitar:九条 武政
Bass:一色 日和
Drums:遠海 准司
▼BIOGRAPHY
2007年:結成
2009年:現レーベルに所属
2012年:全県ツアー開催
2015年:日本武道館公演
Angelo
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ex.PIERROTのキリト、KOHTA、TAKEOを中心に結成。当初、3ピースのバンドとして活動を開始したが、結成5周年を機に、新メンバーとしてKaryu(ex.D’espairsRay)とギル(ex.ヴィドール)を加えた5人編成となった。
どちらかといえば閉鎖的な世界観だったPIERROTに対して、より開放感や広がりが増した印象を受ける。後期PIERROTから継承されるストレートなロックサウンドが特徴だが、若手メンバー2名の加入により、ヘヴィさやグルーヴ感が増した。
▼MEMBER
Vocal:キリト
Guitar:Karyu
Guitar:ギル
Bass:KOHTA
Drums:TAKEO
▼BIOGRAPHY
2006年:結成
2008年:日本武道館公演
2011年:現メンバー体制となる
2012年:初の主催イベント開催
Plastic Tree
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93年結成という比較的長いキャリアでありながら、現在においてもシーンの第一線においてコンスタントに活躍する類い稀な存在である。
ヴィジュアル系としては珍しく、オルタナやUKギターロックに多大な影響を受けている。浮遊感漂うシューゲイザー・サウンドに乗せて描かれる文学的な詩世界は、初見の人が一聴しただけではV系だと認識できない印象を受けるだろう。個人的にアンチV系の人にこそ聴いて欲しいバンドだ。
▼MEMBER
Vocal:有村 竜太朗
Guitar:ナカヤマ アキラ
Bass:長谷川 正
Drums:佐藤 ケンケン
▼BIOGRAPHY
1993年:結成
1997年:メジャーデビュー
2007年:日本武道館公演
2009年:現メンバー体制となる
2013年:結成20周年
A9
出典:http://visual-japan.com
結成当初はアリス九號(アリスナイン)として活動をスタート。2000年代半ば頃より始まったネオ・ヴィジュアル系世代を代表するバンドである。かつてはそのアイドル的ルックスに注目を浴びることも多く、いわゆる“キラキラ系”のはしりともいえる存在だったが、キャリアを重ねる毎に過剰な装飾は徐々に排除され、スタイリッシュなイメージへと変化。
2015年は前所属事務所からの離脱をきっかけに「A9(エーナイン)」へと正式に改名し、洗練された大人のV系ロックを表現している。
▼MEMBER
Vocal:将
Guitar:ヒロト
Guitar:虎
Bass:沙我
Drums:Nao
▼BIOGRAPHY
2004年:結成
2011年:日本武道館公演
2014年:アジアツアーを開催
2015年:A9に改名
lynch.
出典:http://visual-japan.com
名古屋系の流れを汲むバンドではあるが、サウンドに至っては極めて洋楽志向のラウドロックである。初期こそヴィジュアル系的な雰囲気だったが、現在ではロックバンド然としたスタイルとなり、メイクや衣装もソリッドな方向へシフトしていった。
スクリーム、グロウルを多用し、メタルコア寄りのヘヴィな楽曲も多いが、クリーンパートでは一転して艶のあるヴォーカルを聴かせてくれる。
▼MEMBER
Vocal:葉月
Guitar:玲央
Guitar:悠介
Bass:明徳
Drums:晁直
▼BIOGRAPHY
2004年:結成
2010年:現メンバー体制となる
2011年:メジャーデビュー
2015年:全欧デビュー
Psycho le Cému
出典:http://visual-japan.com
コスプレ系バンドの先駆者として一早くシーンに登場。故に「早すぎたバンド」と例えられることもある。浪漫飛行(米米CLUB)のカバーが話題となるも2006年に活動停止。しかし結成10年目となる2009年に単発記念ライブを実施し、2014年には本格的な活動再開を宣言した。
LidaとYURAサマはDacco(ダッコ)なるV系エアロビダンスユニットでも活動。昨年はヒルナンデスにも出演し、新たなブームの兆しを見せている。
▼MEMBER
Vocal:DAISHI
Guitar:AYA
Guitar:Lida
Bass:seek
Drums:YURAサマ
▼BIOGRAPHY
1999年:結成
2002年:メジャーデビュー
2006年:無期限活動停止
2009年:10周年記念ライブ
2014年:活動再開
vistlip
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ネオ・ヴィジュアル系以降を代表するバンドのひとつであり、現在のシーンにおいては安定的なテクニックと人気を誇る。いわゆるオサレ系、キラキラ系に近いバンドだが、暴れ曲も多く、良い意味で男臭さを感じさせるバンドでもある。
ファンの名称は「V.I.P」。ライブではフリもあるため女性ファンの割合が多いが、近年は男性ファンも増えつつある。
▼MEMBER
Vocal:智
Guitar:Yuh
Guitar:海
Bass:瑠伊
Drums:Tohya
▼BIOGRAPHY
2007年:結成
2009年:海外初ライブ
2010年:活動休止
2011年:活動再開
cali≠gari
出典:http://visual-japan.com
歌謡曲や文学的エッセンスの漂う世界観、さらにポジパン、ジャパメタといった80年代インディーズのアンダーグラウンドな面をルーツに持ちながら、エレクトロニカやアンビエントといった要素を取り入れたサウンドは、実にアバンギャルドで異彩を放つ存在となった。
後に密室系と呼ばれる事になる彼らの音楽カテゴリーは、それまでのV系の定義とは明らかに異なり、以降のヴィジュアルバンド達に新たなアイデンティティをもたらすきっかけとなった。
▼MEMBER
Vocal:石井 秀仁
Guitar:桜井 青
Bass:村井 研次郎
▼BIOGRAPHY
1993年:結成
2002年:メジャーデビュー
2003年:無期限活動停止
2009年:復活
2014年:現メンバー体制となる
R指定
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結成当初は地元福岡を拠点に活動を行なっていたが、上京をきっかけに更なる急成長を遂げた。昭和レトロな雰囲気が特徴だが、最近はそのイメージに捕われず、様々なヴィジュアルイメージを伺うことができる。
病めるバンギャ心理を絶妙に捉えた歌詞は絶大な支持を得ており、現在のV系シーンの目ともいえる存在だ。
▼MEMBER
Vocal:マモ
Guitar:Z
Guitar:楓
Bass:七星
Drums:宏崇
▼BIOGRAPHY
2007年:結成
2009年:現レーベルに所属
2014年:NHKホール公演
LM.C
出典:http://visual-japan.com
ex.PIERROTのアイジと、かつてはMIYAVIのバックバンドメンバーとして活動していたMayaの二人によって結成されたユニット。
その歌声やアイジの存在も相まって、かつてのPIERROTを彷彿とさせる一面もあるが、カジュアルな原宿パンク的イメージとパフォーマンスからは、LM.Cならではのポップな魅力を感じることができる。今回のフェスではAngeloが出演する点においても興味深い。
▼MEMBER
Vocal:Maya
Guitar:Aiji
▼BIOGRAPHY
2002年:活動開始
2006年:メジャーデビュー
2008年:LAにてワンマンライブ開催
2009年:ワールドツアー敢行
2012年:日本武道館公演
Royz
出典:http://visual-japan.com
己龍、コドモドラゴンら、人気バンドを抱える今最も勢いに乗るレーベル「B.P.RECORDS」に所属。
時にキラキラ系らしさ漂うキャッチーなシンセサウンド、時にコテ系特有のヘビィかつ哀愁を帯びたサウンドを聴かせるなど、言うなればヴィジュアル系いいとこ取りのバンドだ。派手なステージングも印象的で、現在のヴィジュアルシーンを象徴するような存在である。
▼MEMBER
Vocal:昴
Guitar:杙凪
Bass:公大
Drums:智也
▼BIOGRAPHY
2009年:結成
2014年:現メンバー体制となる
2015年:全県ツアー開催
DIAURA
出典:http://visual-japan.com
グリーヴァ、ゴシップら人気バンドを抱える「Ains」レーベルの代表格バンド。
毒々しさ、華々しさ、妖艶さ等、90年代ヴィジュアルシーンの様式美を、より現代的なアプローチで表現しているのが彼らの特徴だ。メンバーがLUNA SEA、黒夢、Laputaといった90年代を代表するバンドの影響を多大に受けている点も多いに頷ける。
▼MEMBER
Vocal:yo-ka
Guitar:佳衣
Bass:翔也
Drums:達也
▼BIOGRAPHY
2010年:結成
2013年:現メンバー体制となる
LADIES ROOM
出典:http://visual-japan.com
80年代末期、ヴィジュアル系の誕生前夜ともいえるこの時代に、X(現X JAPAN)らとともに関東インディーズシーンを制圧した。その日本人離れしたルックスと、過激なLAメタルサウンドは話題となり鮮烈にメジャーデビューを果たす。
一度は解散したものの、2001年の再結成以降は現在も活動中で、昨年出演したLUNATIC FEST.でのジョージの暴れっぷりは、今の若いV系ファン達に衝撃を与えた。
▼MEMBER
Vocal:Hyaku
Guitar:NAO
Bass:GEORGE
▼BIOGRAPHY
1987年:結成
1991年:メジャーデビュー
1996年:解散
2001年:活動再開
2015年:LUNATIC FEST.
THE SLUT BANKS
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MISFITSを彷彿とさせる風貌に、ハードコア、スラッシュメタル、ガレージロックをベースとした、重厚サウンドを操るバンド。
その面子は、日本のバッドボーイズロックの雄「ZIGGY」の戸城憲夫、90年代ヴィジュアル系のレジェンド「ZI:KILL」のTUSK(板谷祐)、ex.SADSのギタリスト坂下たけとも、といったが蒼々たるメンバーが名を連ねている。TUSK、戸城以外のメンバーは流動的で、多くのサポートが存在する。
▼MEMBER
Vocal:TUSK(板谷祐)
Bass:DUCK-LEE(戸城憲夫)
Guitar:参代目ACE DRIVER(坂下たけとも)
▼BIOGRAPHY
1996年:結成
1991年:メジャーデビュー
2000年:解散
2007年:活動再開
Gargoyle
出典:http://visual-japan.com
陰陽座、犬神サアカス團などに代表される「和風メタル」の先駆者的存在であり、圧倒的なライブ本数を記録するバンドとしても知られる。正しくはメタルバンドであるが、その風貌からヴィジュアル系にカテゴライズされるケースも少なくない。
ヴィジュアル系との親和性も高く、これまでに黒夢、cali≠gari、SEX MACHINEGUNS、NoGoD等と共演を果たしている。ヴォーカルのKIBAは、一時期NHKの天才てれびくんMAXにも出演し話題となった。
▼MEMBER
Vocal:KIBA
Guitar:KENTARO
Bass:TOSHI
Drums:KATSUJI
▼BIOGRAPHY
1987年:結成
1993年:メジャーデビュー
2009年:ライブ本数通算1000公演達成
2012年:結成25周年
TOKYO YANKEES
出典:http://visual-japan.com
Xを筆頭とした無敵のエクスタシー軍団として、前出のLADIES ROOMらと共に関東一帯にその名を轟かせた。和製Motorheadとも例えられる破壊的鋼鉄サウンドは、小手先のテクニックだけで表現できるものではなく、長年のキャリアが成せる妙技である。若い世代のバンドでは到底追いつくことのできない、圧倒的な存在感と貫禄を放っている。
本来ヴォーカルだったUMEMURAは2007年に還らぬ人となったが、東京YANKEESは彼の存在無くして語ることはできない。
▼MEMBER
Vocal:YOSHINUMA
Guitar:NORI
Drums:U.D.A
▼BIOGRAPHY
1988年:結成
1993年:メジャーデビュー
2008年:hide memorial summit出演
2015年:LUNATIC FEST.出演
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